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クラフトビールは100種類以上!好きなスタイルの見つけ方

2021.05.24

目次

はじめに

ビールにはさまざまな種類があることをご存じですか?実は、クラフトビールの種類は、世界に100種類以上存在します。そして、その一つひとつに特徴やおいしい飲み方があります。

この記事では、クラフトビールの選び方と代表的なクラフトビールの種類(ビアスタイル)、編集部おすすめの銘柄を紹介します。

いつもと違うビールを飲みたいけど、どうやって選んだらいいかわからない方、自分のお気に入りのビールを探したい方は、この記事をお読みいただけると、きっと本当に飲みたいビールの種類が見つかるはずです。

クラフトビールの種類とその選び方

クラフトビールにはたくさんの種類がありますが、選び方のポイントとして、まずは発酵方法とビアスタイルの2つにご注目ください。

  • 発酵方法
  • ビアスタイル

クラフトビールは、発酵方法で大きく分けられ、その中でビアスタイルが細かく分かれています。世界的に有名なブランドや日本人に人気のビアスタイルなどいろいろありますが、初めてクラフトビールを飲むという方でも、せっかくなら自分の好みに合わせて選んでみましょう。それぞれどのような違いや特徴があるのか、自分に合ったビール選びの参考にしてみてください。

発酵方法で選ぶ

ビールの発酵方法が複数あることをご存じでしょうか?クラフトビールを選ぶ際、発酵方法に注目すると選びやすくなります。発酵方法によって、味や飲み方に違いが出てくるからです。

クラフトビールの発酵方法は、こちらの2種類です。

  • 上面発酵(じょうめんはっこう)
  • 下面発酵(かめんはっこう)

上面発酵

上面発酵とは、エール発酵とも呼ばれ、古くから用いられるビールの発酵方法です。20~25℃で3、4日間かけて発酵させ、発酵した酵母が液体の表面に浮き上がってくるのを待ちます。

液体上面に酵母の層ができることが名前の由来となっています。発酵後の酵母を取り除いて完成です。

冷蔵庫がなかった時代ではこの方法でビールを発酵させていました。フルーティーで豊かな香りと深いコクが特徴です。一般的に、上面発酵はあまり冷やさずにゆっくり飲む方がおいしいとされています。

下面発酵

下面発酵とは、ラガー発酵とも呼ばれ、冷蔵庫が開発されてから用いられるようになった発酵方法です。5℃前後の低温で7~10日間かけて発酵させ、発酵した酵母は貯蔵タンクの底に沈んでいきます。酵母が下にたまることから下面発酵と呼ばれます。

冷蔵庫の開発により、気候に関係なく、どこでも安定的にビールを発酵させることが可能になったため、あっという間に世界中に広がりました。

下面発酵のビールはスッキリとした飲みやすさが特徴で、日本の大手ビールメーカーのほとんどは、下面発酵でビールを製造しています。

下面発酵のビールはキンキンに冷やして飲むのが一般的です。CMでよく見る、冷たいビールを「ぷっはー!」という飲み方は、下面発酵だからこそなんですね。

ビアスタイルで選ぶ

前述した通り、ビールは発酵方法によって大きく2種類に分けられますが、原材料や製造過程によってさらに細かく分けられます。この細かく分けられたクラフトビールの種類を「ビアスタイル」といいます。

ビアスタイルは、世界中に100種類以上もあり、世界各国で独自のクラフトビールが作られています。

あまりに種類が多いため、編集部が選んだ代表的なビアスタイルとそのおすすめ銘柄に絞ってご紹介します。

今回ご紹介するのは、有名な7つのビアスタイルです。

  • ピルスナー
  • ペールエール
  • フルーツビール
  • ヴァイツェン
  • IPA
  • ベルジャンホワイト
  • スタウト

そして、上記7つのビアスタイルの他に、番外編として、世界的に評価されている「鎌倉ビール」もあわせてご紹介します。

種類別おすすめ銘柄:ピルスナー編

クラフトビールの代表的なビアスタイルの1つ目は、「ピルスナー」です。ピルスナーは世界中で最も飲まれています。日本の大手ビールメーカーは、このピルスナーを参考にビールの製造を始めたため、ピルスナーは日本人の舌になじみ深い味わいとなっています。

ピルスナーは下面発酵で作られていて、その性質上キンキンに冷やしているほうがおいしく飲めます。のどごしが爽やかで、スッキリとした味わいの中にちょっぴり苦味を感じます。

ピルスナーのおすすめの銘柄を、編集部から2つご紹介します。

 銘柄1:ピルスナーウルケル

「ピルスナーウルケル」は、1842年からチェコで製造され、ピルスナーの元祖として現在も人気の銘柄です。一部の醸造を木樽で行う伝統的な製法で、麦汁を濃厚に抽出し、大麦の甘味やホップのスパイシーな香りをこれでもかというくらい引き出しています。

苦味と甘味、キレとコク、それぞれがバランスの良い仕上がりになっています。

銘柄2:ビットブルガーピルスナー

「ビットブルガー ピルスナー」は、ドイツのビットブルクにある醸造所で作られ始めました。ホップの爽やかな香りとクセのないスッキリとした味が特徴的です。日本でよく飲まれるビールに近い味をしており、日本のさまざまな料理と相性が良いです。

日本の大手ビールメーカーが参考にしたそうです。日本のビールと飲み比べてみると楽しいかもしれません。

ピルスナーにおすすめのペアリング

そんなピルスナーと相性の良いおすすめペアリングは、「唐揚げ」です。ピルスナーの爽快感が唐揚げの脂っこさを抑え、鶏肉のうま味を引き立たせてくれます。居酒屋では定番の組み合わせですね。

種類別おすすめ銘柄:ペールエール編

「ペールエール」とは、イギリスで生まれた上面発酵ビールです。ペールモルトという低温(80~100℃)で時間をかけて乾燥させたモルトを使用しているため、焦げ目のない淡色の見た目をしています。ペールエールは、モルトの香ばしさとホップの苦味が特徴です。

この香りと苦味は、一般的なビールよりも、約2倍の量が使われているホップから抽出されています。大量のホップのおかげで、爽やかな柑橘類やハーブをほうふつとさせる香りと、苦味がぎゅっと詰まったビールとなっています。

ペールエールの香りと苦味を最大限に楽しむためには、ビールの温度を10~13℃と少しぬるめに調整して飲むのがおすすめです。ぬるいビールはのどごしを楽しむより、舌の上で転がすようにチビチビとたしなむ方が、味覚・嗅覚ともに満足できます。

ペールエールのおすすめの銘柄を2つ紹介します。

銘柄1:バス ペールエール

「バス ペールエール」は、イギリスで作られる伝統的なペールエールの一つです。

イギリス産のホップを使っていて、ハーブのような落ち着いた香りが特徴的です。

そこに、モルトのふんわりとした甘味と少し控えめの苦味がちょうどよくマッチします。

銘柄2:鎌倉ビール「星」

「鎌倉ビール」は、神奈川県鎌倉市で作られています。鎌倉ビールシリーズには、4種類あり、その中の「星」という銘柄がペールエールです。

鎌倉の食材を生かした料理に合うビールを作ることをコンセプトとしており、食材の持つ本来の味を引き立たせる、控えめな柑橘系の香りや苦味が特徴的です。

ビール自体の味が濃すぎないため、刺身などのさっぱりとした料理と合います。

ペールエールにおすすめのペアリング

ペールエールにおすすめのペアリングは、「照り焼きチキン」です。ペールエールの香りと苦味が照り焼きの濃い味と相まって、箸を持つ手が止まらなくなってしまいます。

種類別おすすめ銘柄:フルーツビール編

「フルーツビール」は、フルーツの味がする珍しいビアスタイルです。副原料に生のフルーツやフルーツから生成したシロップを使用しているため、ビールの苦味を和らげ、甘酸っぱい風味を生み出してくれます。 普段のビールに飽きてしまったけど、フルーツビールなら飲んでいるという方は珍しくありません。使用するフルーツによってビールの風味、特に酸味が異なるため、数あるフルーツビールの中から、自分のお気に入りを探すという楽しみ方もできます。

フルーツビールのおすすめの銘柄を2つご紹介します。

銘柄1:リーフマンス

リーフマンス醸造所は、1679年にベルギーで創業し、現在でも愛され続けています。

「リーフマンス」という代表的な銘柄は野生酵母による発酵と長い熟成期間、そして年代の異なるビールを絶妙なバランスでブレンドすることで個性的な風味を作り出しています。

アルコール度数も低く、ベリー系の酸味と甘さが特徴的でフルーツ感の強い味わいです。ベリー系のフルーツを使っているため、色はビールとは思えないほど赤く、泡がなければワインと見間違えてしまいます。

銘柄2:ラフェブル ニュートン

「ラフェブル ニュートン」は、ベルギーで作られる青りんごを使ったフルーツビールで、フルーツビール初心者にも人気のあるビールです。青りんごの爽やかな甘さが特徴的で、とても飲みやすいのでおすすめです。

フルーツビールにおすすめのペアリング

フルーツビールに合うおすすめのペアリングは、「白身魚のカルパッチョ」や「お寿司」、「しめ鯖」などの魚介系料理です。フルーツの酸味が魚介独特の臭みを消し、ビールの苦さが塩気とナチュラルな甘味を引き立たせてくれます。

 種類別おすすめ銘柄:ヴァイツェン編

「ヴァイツェン」は、上面発酵で作られているビールの一つで、泡立ちが良く、薄い色をしています。原料に大量の小麦麦芽を使用していて、ビールの中でも、とりわけ色が薄いので、白いビールという意味の「ヴァイスビア」と呼ばれることもあります。

ヴァイツェン酵母という特別な酵母を使用しているため、バナナやクローブのような特徴的な甘味がします。

ヴァイツェンを最大限に楽しむには、10~13℃と少しぬるめに調整し、ヴァイツェン用の下方が細くくびれた形のグラスに注いで飲むのをおすすめします。

ビールがグラスを伝い滑らかに舌の上に乗り、繊細な味わいを感じることができます。

ヴァイツェンのおすすめの銘柄を2つご紹介します。

銘柄1:エルディンガー ヴァイスビア ヘーフェ

「エルディンガー」は、ドイツのバイエルン地方にある醸造所です。バイエルン地方は、ヴァイツェンの発祥地であり、世界でもトップクラスの生産量を誇っています。

「ヘーフェヴァイツェン」という種類は、酵母を取り除かないままなので、白濁しています。特にこのエルディンガーのヴァイスビア ヘーフェは、瓶に詰めた後に二次発酵するため、よりクリーミーな舌触りに仕上がります。

 銘柄2: フランチスカーナー ヘフェ ヴァイスビア ドゥンケル

「フランチスカーナー」もドイツ・バイエルン地方の有名な醸造所です。フランチスカーナーは長い年月をかけて岩の層によってろ過された地下200mの特別な純度・品質の水を使っているため、製造されるビールはまろやかな味わいとなっています。

ヴァイツェンの中でも「ドゥンケル」という種類は、濃い味わいが特徴的です。

ヴァイツェンにおすすめのペアリング

ヴァイツェンに合うペアリングの「チキン南蛮」と一緒に食べるとさらにおいしく感じられます。ヴァイツェン独特の香りとチキン南蛮の酸味がマッチし、食欲を駆り立てます。

 種類別おすすめ銘柄:IPA(インディア・ペールエール)編

「IPA」は、ペールエールをもとに誕生したため通常のビールよりも大量かつ多種類のホップを使用しています。さまざまな種類のホップをブレンドすることで、味のバランスを整えたり、個性的な風味が生まれます。

IPAのおすすめの銘柄を2つご紹介します。

 銘柄1:ストーンIPA

アメリカの「ストーンIPA」は、缶にデザインされた角と牙の生えたガーゴイル(ヨーロッパ建築に見られる、生き物の形をした雨どい)のイラストが目を引きます。

先にご紹介したペールエールに3種類のホップが大量に投入されていて、世界的にも有名になるほど人気の銘柄となりました。

レモンやシトラスの風味が強く、ホップの苦味と張り合いながら舌からのどへと駆け抜けます。

銘柄2:ブリュードッグ パンクIPA

ブリュードッグは、イギリス議会にビールに関する法律の抗議をするなど奇抜なプロモーションで有名になったスコットランドのクラフトビールメーカーです。

そんなブリュードッグの「パンクIPA」は、大量のホップと上質な麦芽をぜいたくに使っていて、グレープフルーツのような香りを楽しめます。

イギリスで売り上げ1位となったクラフトビール醸造所の実力をぜひあなたの舌でも味わってみてください。

IPAにおすすめのペアリング

IPAは味が濃く、特に苦味が強いため、ペアリングも「カレー」などのスパイシーなものや「ハンバーガー」のような脂っこいものがおすすめです。IPAの苦味と料理のうま味で相乗効果が生まれます。

種類別おすすめ銘柄:ベルジャンホワイト編

「ベルジャンホワイト」は、大麦麦芽と一緒に小麦麦芽を使用したり、副原料にコリアンダー(パクチー)やオレンジの皮を使ったりしており、非常に個性的な味わいです。

ベルジャンホワイトのおすすめ銘柄を2つご紹介します。

銘柄1: ヒューガルデン ホワイト

「ヒューガルデン醸造所」は、産業の近代化に伴い安定的に作られるようになったピルスナーに淘汰されたベルジャンホワイトを復活させました。そのおかげでベルギーの「ヒューガルデン ホワイト」は半世紀以上もベルジャンホワイトの代表格として、人気を保持し続けています。

リンゴの甘さ、コリアンダーのスパイシーさ、オレンジの風味など、一口でさまざまな味を感じるため、何度でも飽きずに楽しめます。

銘柄2:ヴェデット エクストラホワイト

「ヴェデット エクストラホワイト」は、デュベル・モルトガット醸造所が作る、ベルギーを代表する銘柄です。

スパイシーさが抑えられており、フレッシュなフルーツのような酸味が特徴的です。フレッシュさと同時に滑らかさも兼ね備えています。

ベルジャンホワイトにおすすめのペアリング

ベルジャンホワイトは「湯豆腐」とのペアリングがおすすめ。上品な味に箸が止まらなくなります。だまされたと思って、コリアンダーやオレンジの皮の風味と豆腐との意外な組み合わせを一度試してみてください。

種類別おすすめ銘柄:スタウト編

「スタウト」とは、真っ黒で酸味や苦味の強いビールです。焙煎した大麦(ローストバーレイ)を使用しているため、色や味が濃くなっているだけでなく、香ばしさを感じられることが特徴です。

香りや味を落とさないためにも、スタウトは季節に関係なく、少しぬるい10~13℃で飲むのがおすすめです。

スタウトのおすすめ銘柄を2つご紹介します。

銘柄1: ギネス オリジナルエクストラスタウト

「ギネス」は、「ポーター」という黒ビールを参考に世界で初めてスタウトを作り始めた醸造所です。「オリジナルエクストラスタウト」は、ローストされた大麦の香りの中にうっすらとフルーツの風味を感じます。後味はドライで、料理と一緒に楽しみたくなる味わいです。

なんとレシピを確立した1821年から同じレシピを使い続けているそうです。伝統的な味が楽しめる銘柄です。

銘柄2:インペリアル・スタウト

「インペリアル・スタウト」は、9%前後とアルコール度数が高いのが特徴です。濃厚な味わいと香りがやみつきになります。

スタウトにおすすめのペアリング

スタウトに合うおすすめのペアリングは、「すき焼き」です。濃い味のすき焼きは、スタウトの芳醇さやロースト感に負けることなく、濃厚ではっきりとした味わいが舌を満足させてくれるでしょう。

ここまでおすすめのビアスタイルとその銘柄をご紹介しましたが、最後に番外編として、「鎌倉ビール」のおすすめクラフトビールをご紹介します。

種類別おすすめ銘柄:番外編

番外編でご紹介するのは、鎌倉ビールシリーズの「月(アルト)」、「花(ブラウン)」、「葉山ビール(オーストラリアンペールエール)」です。先ほどペールエール編で「星」をご紹介しましたが、その他の種類の鎌倉ビールについてもそれぞれのコンセプトやペアリングをご紹介します。

鎌倉ビール 月(アルト)

鎌倉ビールの「月」は、「アルト」というホップの苦味と香りの効いた赤褐色のビアスタイルで、国際的なビールの賞を2度受賞しています。

  • 2011年 iTQi優秀味覚賞受賞
  • 2010年 WBAアルトタイプ世界最高賞受賞

俳句の世界では月の光を浴びて咲くことから「月草」とも呼ばれる、ツユクサがモチーフとなっています。

上面発酵酵母の落ち着いた上品な香りで色は美しい赤褐色。苦味を抑えた端正な味は、正統派の名にふさわしいビールです。

豆腐料理や野菜主体の和食や淡泊なチーズとマッチします。

鎌倉ビール 花(ブラウン)

「花」は、「ブラウン」というイギリス発祥の濃褐色で甘口が特徴のビアスタイルで、「月」と同じように世界的な賞を2度受賞しています。

  • 2011年 WBAブラウンダークエール部門世界最高賞受賞
  • 2010年 JCBAダークエール部門プラチナ賞受賞

秋の終わりまで咲き続ける生命力を持つリンドウをモチーフに、モルトの甘さと香ばしさが感じられます。

濃い味の肉料理やバター風味の料理と合わせるのも良し、反対に、チョコレートやプリンなどのデザートとの相性も良い個性的な味わいです。

葉山ビール(オーストラリアンペールエール)

「葉山ビール」は、「オーストラリアンペールエール」という通常のペールエールよりもホップアロマが弱く大麦の香りを感じやすいビアスタイルで、ペールエールの名の通り苦い味わいが特徴のビールです。ぎゅっと詰まったモルトのうま味とホップの苦味が、口の中で一気に広がります。

葉山ビールの苦さには、「ステーキ」や「ビーフシチュー」など味の濃い料理が合います。

まとめ

今回は、クラフトビールの選び方や代表的なビアスタイル、おすすめの銘柄までを一気にご紹介しました。ペアリングも一緒にご紹介しています。読者のみなさんに合ったクラフトビールが見つかると嬉しいです。

この中に一つでも気になる種類があったら、ぜひ試しに店頭で手に取ってみたり取り寄せてみたりしてください。